1980年代に生まれたフリーターという言葉は、景気がよかった当時の世相を反映していたかもしれません。膨大な労働力が必要とされていた時代で、企業はどこでも人手不足でした。コンビニの増加や建設ラッシュにより、夜中や重労働も厭わないアルバイトが求められていたのです。アルバイトだけでも生活費を作ることができたほど職探しは不便しなかったため、実現が難しい夢を追って正社員にならない選択も可能でした。バブルが崩壊して景気が下向くと、今度は給与の高い正社員ではなく必要な時に必要なだけ雇えるアルバイトの求人が増加し、正規の雇用が減少するという状況になりました。正社員の新規雇用数が極端に減少し、中にはその年の新規採用0とした会社もあったことから、就職氷河期と呼ばれる時代が訪れました。そのため、正社員を希望していた人でもアルバイトや派遣の仕事につかなければならない状態になっています。1991年に厚生労働省が行った調査の中では、国内には約60万人余のフリーターがいました。バブル期以降、フリーターは急増し2003年には217万人に達すまでになりました。フリーターの総人口が急増した事は、企業側の要因が大きな影響を及ぼしています。景気の悪化によって経営が苦しくなった企業は、正規の雇用人数を減らしてアルバイトやパートを多く採用しようとする傾向があります。企業によっては、正規雇用には中途採用を増加させて即戦力を期待し、新卒者の雇用を減らしているようです。多くの企業の採用動向の変化から、正規雇用での採用を希望していた若者の多くが、新卒時に正社員になる事が出来なくなってしまったのです。